【Ruby】レッスン1-01:出力・入力・コメントで基本操作を体験しよう

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このページはプログラミング言語Rubyの学習をする人が、一番最初に見るべきページです。

Lesson1:基礎文法編
 ・Lesson1-1:Ruby学習の入り口|初めてコードを書いてみよう ◁今回はココ
 ・Lesson1-2:変数と定数を理解しよう
 ・Lesson1-3:四則演算をしよう
 ・Lesson1-4:文字列を操作しよう
 ・Lesson1-5:乱数を生成しよう
 ・確認問題1-☆1:ランダムパスワードを生成しよう
Lesson2:制御構造編
Lesson3:メソッド編
Lesson4:コレクション
Lesson5:オブジェクト指向編

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Rubyの入り口|入出力とコメントの書き方を学ぼう

プログラミングを始めるにあたって、最初に覚えるべき基本操作として「入力」と「出力」があります。

ユーザーからデータを受け取る「入力」と、プログラムの結果を画面に表示する「出力」は、プログラムの基本動作の一部です。

またプログラムの各部分に「コメント」を書き込むことで、コードがどのように動作するかを記述し、理解しやすくすることができます。

本記事では、これらの基本について解説します。

ふたつの出力|putsとprintの違いを学ぼう

「出力」とはプログラムが処理したデータやメッセージを画面に表示する操作のことです。

計算の結果やユーザーへのメッセージを表示することで、プログラムがどのような動作をしたのかを目で確認できます。

Rubyでは簡単に出力を行うための方法が用意されています。

出力の方法

Rubyで画面に出力するには、putsメソッドまたはprintメソッドを使います。これらはどちらも画面にデータを表示しますが、少し違いがあります。

  • putsメソッド
    putsは指定した内容を画面に表示した後、自動的に改行を入れます。
  • printメソッド
    printは指定した内容を表示しますが改行は入れません。続けて出力を表示する場合、次の出力が同じ行に続きます。

実際にコードを書いて確認してみましょう。

行頭にputsメソッドやprintメソッドを書き、半角スペースの後に2つのダブルクォーテーションと、その間に出力したいメッセージを書きます。

puts "Hello, Ruby!"
print "これはprintメソッド。"
print " 改行されません。"

このコードを実行すると、画面には以下のように出力されます。

Hello, Ruby!
これはprintメソッド。 改行されません。

このように、putsprintは使い方によって表示のされ方に違いがあるため、場面に応じて使い分けることが大切です。

注意点

メソッドとは、プログラムの動作を事前にまとめておいた命令ブロックです。
メソッドの詳細は第3章で詳しく学習しますので、今は色々なメソッドを使うことで便利な機能が使えると覚えておきましょう。

ユーザーからの入力を受け取る方法

「入力」とは、プログラムにデータを提供することを指します。

ユーザーが入力した情報をプログラムが受け取り、それを基に処理を進めることで、プログラムに柔軟性が生まれます。

入力の方法

Rubyではユーザーからの入力を受け取るためにgetsメソッドを使用します。

getsはユーザーがキーボードから入力した情報を取得し、そのままプログラム内で利用できるようにします。

次に例を示します。ここで、getsで入力された内容は「変数」に保存しますが、変数の詳細については次回の章で説明します。

print "お名前を入力してください:"
name = gets   # ユーザーからの入力を変数nameに代入
print "こんにちは、"
print name
print "さん!"

このコードでは「お名前を入力してください:」と出力したあとの「name = gets」の部分で入力が行われます。

ここで「name」はユーザーが入力したデータを一時的に保管するために使用される箱のようなもので変数と言います。

上記のコードを実行すると、まずは以下のように出力されます。

お名前を入力してください:

「お名前を入力してください:」を出力したあとに、ユーザーからの入力を待機している状態です。ここで「たろう」と入力すると以下のように出力されます。

お名前を入力してください:たろう
こんにちは、たろう
さん!

このように、getsによってユーザーが入力したデータが変数nameに格納され、それがprintを用いて出力されました。

しかし、この例ではprintメソッドを使用しているにも関わらず「たろう」の後で改行されてしまっています。

これは、getsによって入力されたデータには自動的に末尾に改行文字が付くためです。

これを回避する手段は色々とありますが、ここではgetsメソッドに加えてchompメソッドを使用する書き方を紹介します。

print "お名前を入力してください:"
name = gets.chomp  # 改行を削除して変数nameに代入
print "こんにちは、"
print name
print "さん!"

このコードを実行すると以下のように出力されます。

お名前を入力してください:たろう
こんにちは、たろうさん!

このように入力と出力を上手に組み合わせることで、インタラクティブなプログラムが作成できます。

また、変数nameを出力する際にはダブルクォーテーションが不要であることも覚えておきましょう。

コメントの書き方と使いどころ

「コメント」はプログラム内にメモを残すための記述です。

既にここまででも使用していますが、コード内にコメントを追加することでコードの内容を他の開発者や将来の自分が理解しやすくなります。

またプログラムの動作に影響を与えないため、自由に記述が可能です。

コメントの基本文法

Rubyでは#記号を使うことでプログラム内にコメントを挿入できます。

#以降の文字列はプログラムの実行時に無視されます。

# ここからプログラムが開始します
puts "Hello, World!"  # 画面にメッセージを表示
# 次にユーザーからの入力を受け取ります
print "お名前を入力してください:"
name = gets.chomp # 名前の入力
print "こんにちは、" ここから3行かけてあいさつを出力
print name
print "さん!"

このように、コメントを使用することでプログラムの内容がわかりやすくなり、コードの意図や動作が明確になります。

複数行コメント

複数行に渡るコメントを書くときは、=begin=end キーワードを使って記述できます。

次のように囲まれた部分がコメントになります。

=begin
ここは複数行コメントです。
好きなだけ行を追加できます。
=end

注意: =begin=end は必ず行の先頭に記述する必要があります。また行頭のインデント(半角スペース)があるとエラーが発生するため、注意が必要です。

ただし、# を全ての行頭におく書き方でも当然問題なく、こちらの方がより一般的です。

まとめ

今回はRuby学習の第一歩として、「入力」「出力」「コメント」について学びました。

これらの機能はプログラムの基本ですが、非常に重要な要素です。

次回は「変数と定数」について解説し、入力されたデータを保存して利用する方法を学びます。

引き続き、基礎をしっかり身につけていきましょう。

練習問題|自己紹介プログラムを作成しよう

Rubyの基礎をしっかりと身に着けるため、練習問題に挑戦しましょう。

最初の練習問題

簡単な自己紹介プログラムを作成しましょう。

またプログラム内にはコメントを書いて、何をしているコードなのか分かるようにしてください。

  • ユーザーに名前を尋ね、その入力を受け取ること。
  • 入力された名前を使って、自己紹介の文章を出力すること。
  • コード内には、何をしているかを説明するコメントを適切に追加すること。

ただし、以下のような実行結果となるコードを書くこと。

名前を入力してください: 田中
はじめまして。私は田中です。
よろしくお願いします。

この問題の解答例と解説

この問題の正解コードとその解説は以下の通りです。

クリックして開いて確認してください。

Q
正解コード
# 名前の入力を促す
print "名前を入力してください: "

# ユーザーの入力を取得し、変数 name に格納
name = gets.chomp

# メッセージを出力
print "はじめまして。私は"
print name
puts "です。"
puts "よろしくお願いします。"
Q
正解コードの解説

非常に基本的な問題のため解説はありません。

難しいと感じる場合はページ上部の解説を読み返しましょう。

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FAQ|Rubyの出力・入力・コメントに関する基本疑問

Q
Q1. putsとprintの違いは何ですか?使い分ける場面の目安は?

putsは出力後に自動で改行しますが、printは改行しません。複数行を見やすく表示したいときはputs、同じ行で続けて出力したいときはprintを使うのが一般的です。

Q
Q2. getsで取得した入力に改行が含まれるのはなぜ?どう処理すればいい?

getsは入力の末尾に改行文字(\n)を含んだまま取得します。これを削除するにはchompメソッドを使います。例:name = gets.chomp

Q
Q3. コメントはどのような場面で活用すべきですか?

コメントはコードの目的や処理の意図を明確にしたいときに使用します。特に他人との共同開発や、数カ月後に自分が見返す可能性のあるコードには、積極的にコメントを付けると可読性が向上します。

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